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レポート作成日:2024/02/20

第1回デジタルシーズ勉強会レポート

第1回デジタルシーズ勉強会

 

とちぎデジタルハブでは、これまで「課題」中心に、投稿や課題深掘り会、進捗報告会などを実施してきましたが、とちぎデジタルハブの登録者の中には稀有なデジタルシーズを持っている方も少なくないことが分かりました。
そこで、登録者から新しいデジタルシーズ・技術を学び、逆に自らの組織、地域、現場の課題を突破するイメージを広げるきっかけの場として「とちぎデジタルシーズ勉強会」を開催しました。

 

 

【テーマ】

①「ここだけは押さえておきたい!DX(デジタルトランスフォーメーション)!」

株式会社セレクティ It事業部 部長 赤羽敦史 氏

 

②「電話応対を自動化する多言語電話ボット」技術の活用でできること

株式会社ディライト 案野 裕行 氏

 

 

【①「ここだけは押さえておきたい!DX(デジタルトランスフォーメーション)!」】


DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル化を通じてビジネスモデルを変革し、新たな価値を創出することである。
デジタルツールにおける生活の豊かさや、地域社会における繋がりと協力を推進し、誰もがデジタル技術の恩恵を受けられる社会の実現を目指している。

しかし、DXに伴うビジネスモデルの変革は、既存の業務プロセスや社内文化の変革に対する抵抗、新しいスキルの習得や変化への適応が必要となるため課題が多いのが現状である。
これらの課題を地域企業・団体と協力し、デジタル技術に基づく協力体制を構築し、デジタル解決策の開発を行うことと、地域固有の資源を活用した新しいビジネスモデルの創出を目指している。

DXにおける市場やサービスの創出の機会は地域経済の活性化にも貢献するものになる。異なる業種や分野の組織が共にイノベーションを創出することで、栃木県の競争力を高めさらなる成長への道を開くことができる。

具体的なデジタル技術としては、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、AI(人工知能)などがある。

これから目指すDXは、技術の導入や効率化だけではなく、栃木県全体の強みを活かしともに成長し、よりよい未来を築くための取り組みである。

これらの変革には一人一人が重要な役目を持つので、栃木県のDXに皆さんで参加してほしい。

 

〈参加者からの声〉

・DX化に伴い、観光に行く人も観光を提供する人も変わっていくのではないか。

・様々な状況、環境の方に対して、ツールが開かれていることは大切だと思う。

・デバイスを操作するにあたってそれぞれの人が抱える弊害もあると思うので、デバイス慣れするための支援も検討したい。

・ハードルを低くして多くの人が使いやすくなる方法も考えていきたい。

・デジタル技術を使って、烏山の460年続く伝統的な祭り「山あげ祭り」の舞台にあがる歌舞伎役者になりたい。

・デジタルの良さ、アナログの良さをどちらも取り入れていきたい。

 

〈身の回りのDX事例〉

・物件探しをする際に直接見に行かなくても画面上で物件の中が見られるようになり、移動したり時間を空けたりする手間が減った。

・英語検定が紙ではなくパソコンの前で試験をする形式に変化している(方式による)。場所や時間に縛られないため、受講しやすくなり試験に向けて勉強する人が増加している。採点もしやすい。

・将来的なスポーツ観戦は、MR技術を使って俯瞰的な視点からリアルタイムでの観戦が可能になる。とちぎデジタルハブ公式Xのポスト参照

 

 

【②「電話応対を自動化する多言語電話ボット」技術の活用でできること】

有人対応を最適化するためのツールとしてチャットボットの電話版、多言語(30言語以上)のAI電話ボットを推進している。(ボットとは、人の代わりに自動的に実行するプログラムの総称)

 

《コールセンター業界の課題》

・電話対応の待ち時間が長い

・チャットボットが役に立たない

・職員の30%を超える高い離職率

・人手不足

・海外コールセンターの難しさ

・災害の影響を受けやすい

・業務効率化と顧客満足度の両立が難しい 等

 

AI電話ボットを活用することのメリットとしては、国籍はもちろん内容も個人に合わせた電話対応ができること、採用やトレーニングを必要とせず離職の心配もないため70%のコスト削減が見込めること、24時間365日対応が可能なことなどがあげられる。安価で始めることができ、会話内容もデータとして保存し、顧客の悩みの分析もしやすくなることが特徴。

 

〈参加者からの質問〉

Q.電話をかける側の手順に変化はありますか?

A.特にありません。今まで通りの手順になります。

Q.AIの声を変えることはできますか?

A.声を変えることも技術的には可能ですが、トラブル防止のためにわざとAIだと分かる声にしています。

Q.事前入力はどのくらい必要ですか?

A.使用場面や内容によって異なります。汎用性の高い回答であれば事前に入力することなく使用が可能です。

   答えが限定的または決まっている場合は事前入力が必要になります。

   (例:栃木県宇都宮市の避難所 等)ホームページをAIに読み取ってもらうという方法もあります。

Q.メタバースとの連携は可能でしょうか?

A.メタバースの世界から現実世界に、現実世界からメタバースの世界に電話をかけることは技術的には可能です。

Q.国際大会や世界大会などのイベントでも使用できますか?

A.マラソンの国際大会で使用するために作られたため、イベントとの相性は良いと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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