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2022.11.30(水)

【レポート】とちぎデジタルハブ課題深掘り会 #1「外来種の分布拡大」を実施 2022/11/28

デジタルハブに投稿されている課題(これから投稿も)について理解を深め、課題解決を考えていく「課題深掘り会」。
当日20名を超える参加者とオンラインで、議論し、深めていきました。
今回のテーマは、①外来種の分布拡大について(栃木県自然環境課) ②災害時のボランティアセンターの運用について(八木さん)の2つ。
初めての試みでしたが、新たな課題との出会い、また解決アイデアとの創発など、みんなで考えるとこうも広がるのかと楽しい時間になりました。
デジタルハブを活用し、地域課題の可視化と解決を共に考えてくれる仲間と、もっと出会える場にしていきたいと思います。
次回は、12月21日(水)19:00~20:30 です! ※課題提供者も募集中(コーディネーター岩井)

\参加者感想/
・こういう場に参加することで意識の醸成が進むと思うので、子供にも参加してほしい。解決手段とかではなく、こういう話の中で進むのが大事だと思う。
・デジタルハブ自体に関心があって参加しました。こういうシステムを広げていくことで解決に導いていくのはいいと思う。また参加したい。
・2つの話題とも興味深かった。自分の課題としては、ホテル業として災害時に被災された方を受け入れている。そのとき、保険の調査員の需要がすごい。ボランティアの方が宿泊される時にお金をもらう時に考えさせられるものがある。後から補助金が出たりすれば、安心してホテルが受け皿になれるのではないか。
・外来種については、絶滅危惧種の研究をしていたので馴染みがあった。ボランティアセンターは初耳だった。こういう場に参加したことで、次の機会に生かせる気付きのヒントを得られた。
・防災に関して、非常に多岐にわたった課題があるなと感じた。自治体の備蓄品がどこにどの程度あって、リアルタイムにどのように減ったりして、避難所にどう入っているのか等について、デジタルで連携をしていかなければいけない。
・外来種に関しては、サイエンスカフェを開催しているのでそこを使ってもらっても大丈夫なのでお声掛けください。災害に関しては、消防団の情報版の情報団みたいな組織があれば、実際の災害の際にすんなりと解決に導いたり情報の伝達がスムーズに進むことができるのではないか。
・小山市中心にSDGs系の発信をしている。直近では企業とNPOの協働についての仕事をしている。その仕事の中でデジタルハブの活用をしていくことで進むかなと思ったので、今後の活動でデジタルハブのサイトシステムをぜひ使わせていただきたい。
・問題と課題を切り分けて語っていくのが大切ではないか。やらなきゃいけないけど後回しになっているところに、どう立ち向かっていくか、関係性を作っていくかが大切。社協の認知率が低いことも課題として考えている。災害の際だけではなく、日常時から呼びかけることで災害時にスムーズに活動できるのではないか。
・今日の話は、目の前の解決しなければならない課題。一つずつ丁寧に解決していくことが地域としては重要なことではないかと思った。
・きっとこんな話になるんじゃないかと想像していたより、期待以上だったこともあって楽しかった。定期的に参加したい。どうにか解決していかなきゃいけないことが多くあるので、デジタルハブを活用していきたい。
・デジタルハブのサイトに掲載されるものより、こういう場で話すと多くの議論が生まれるなと思った。少しずつデジタル化をしていくことが重要だと思った。
・中々、みんなと意見を交わせる場を経験することがなかったので不安だったが、チャットと合わせて意見が飛び交い、これからに期待が深まった。



内容の詳細は以下になります。
■課題提供 「テーマ外来種の分布拡大について」 (栃木県自然環境課)
外来種は外国から持ち込まれただけじゃなく、本来生息しない地域への移動、例えば北海道から本州、関西から関東へというのも外来種となる。
①生態系への影響
  在来種を食べてしまう、生息地を奪う、交配してしまう。
②農業林業漁業への産業への影響
  産物を食べてしまう。クビアカツヤカミキリは果物とかの木を枯らしてしまう。
  養殖している魚を食べてしまう生き物もいる。
③人の健康や命、生活への影響が存在する
  毒を持っていて危険だったり、人を噛んだり刺したりしてしまうものもいる。
  例えば、ハクビシンは家屋の屋根裏に住みついて糞尿で汚して生活環境を悪化させる。

これまでの取り組みとしては、
①県対策方針等の策定
②外来種ごとに対策の推進 

今後の課題としては2つ
①県民の意識の向上
 外来種問題は、(1)ペット等として飼っていたものを放つこと、(2)貨物等に紛れて入り込んでしまうことから始まる。
 そのうち、(1)は、実情を知ってもらってもらうことで、確実に防げることから、県民にもっと知って欲しい。外来種の対策は長期間にわたってコミットしていかないといけない。
 地域との連携が必須。興味を持ってもらえないと情報を届けられない。
②外来種に関する情報収集
 蔓延してしまったものを根絶することはとても大変。早期発見には専門家だけの知見や監視では足りない。
 県として対策を行っているが、意識啓発や県民からの情報提供が、まだ十分ではない。


課題に対する参加者からの質問
①外来種はどこから持ち込まれる?
 →ホームセンターで買ったペットとか植物とかを野外に放してしまう。
  知らないうちに外国から運ばれてきてしまう。
②食物連鎖に影響を及ぼして、他の種の生態系に影響してしまうということ?
 →アメリカザリガニがサンショウウオを絶滅寸前にまで追い込んでいる。
  特定の生物だけの問題ではなく、影響を受けた生物は他の生物にも影響を与えているので、連鎖して他の種にも大きな影響を与えてしまうことも考えられる。
③全国的には民間企業団体と住民と一緒にやっているというのは事例ある?
 →民間企業とイベント的に関わることはあっても、それ以上の話はあまり聞いたことがない。
  NPOが、地元の人や団体と連携して取り組んでいる例がある。
④沖縄のハブの駆除(一匹あたりいくら出る)みたいに現金とかポイントみたいにすれば、興味が喚起されるのではないか。(意見)
⑤外来種がいることによって生態系が成り立ったりすることはないの?
 →外来種もその中にいるからそういう視点もあるが、元々そこにいた生き物ではない。食われる側が長い年月をかけて身につけてきた防衛手段が通用しない外国の生き物が来てしまうと簡単に滅ぼされてしまう。
⑥遊び心を取り入れるのといいのではないか。(意見)
⑦人間の役に立つ益虫(外国から持ち込まれる)もあるけど、どう考える?
 →稲も捉え方によっては外来種。リンゴとかソメイヨシノとか。
  外に出てしまうとよくない。役に立つ生き物は役に立たせるが、外に出さないように、他のところに行かないように管理していかないと問題になってしまう。
  益虫だからいいよねではなく、うまく付き合ってく必要がある。
⑧公の場所の虫とか植物を捕まえていいの?河川敷とか。
 →人の家の植物を抜くのはダメ。先ほどのNPOの例だと、その河川を管轄している機関に連絡して活動しているらしい。
  しかし、植物はとにかく、虫の場合報告受けてもその後の対応が難しいことから、捕まえてもらうのがいいのかも・・・?


課題アイデアについての意見交換
・ブラックバスとか外来種って言われてるけど、30年後も外来種って言われるのかな。それとも、許してもらえるのだろうか。いつになったら馴染むと言えるのか。
・種類が多すぎてどうすればいいかわからない。見つけたら一々報告してくのがいいのか。全部対応しきるには厳しいので優先順位をつけて欲しい。
→優先対策手11種、対策検討種13種を指定し、優先順位をつけている。これから広がる種もあるし、すでに蔓延しているものもある。全てはキリがないと思うので、いたらヤバいものとかを優先的に教えて欲しい。
・近くにヒアリがいたら問題だよね、通学路とかだと余計に。専門家だけじゃ足りないよね。
・道路110番とかはよくあるよね。介護施設とゴミ収集車が協力して、徘徊する高齢者を見つけるシステムもあるから、そんな感じで地域にインフラに関わっている人達に連携を頼むのもアリだけど、もうすでに業務があるから難しいよね。もしかしたら子供の方が発見しやすかったりするかもしれないから、教育と結びつけてDX的なことができていったらめっちゃいい。
→ドライバーさんたちとの協力はすごい素敵。花とかならできるかな。子供たちもいいと思います。生き物を見つけるプロだなと思うことが多い。足利ではクビアカツヤカミキリを見つけるための子供たちの組織があるから、他でも応用していけたらいいのではないかと思う。Googleレンズみたいな物とも連携できたらいいと思う。
・博物館のイベントに来てくれてる方達に啓発したらいいんじゃないか。
・子供たちを巻き込むのはテクニカル的に可能?
→多くの人に協力を仰ぐならスマホ。LINEを使って多くの人に周知していくのは大切。外来種図鑑も活用できるでは。AIは難しいかもしれないけど、通報機能とか写真添付機能をつけるものができればすぐに使えるのでは。現金だとイヤらしいので、ポイントにした方が訴求力はあるのではないか。(ワンピースみたいに懸賞金みたいに見せたら面白い)