プロジェクト

日本製カワウGPSロガーを開発し、全国のカワウ対策を手助けするプロジェクト

課題ページでも皆さまのお力を頂き沢山の議論が交わされましたが、カワウ問題の真のボトルネックは、飛行データの収集にあたり費用が高く不便な海外製のGPSロガーに頼らざるをえない状況で、飛行データがあまり取れず、地域を挙げた計画的な取組に繋がっていないことです。

そのため、このプロジェクトでは、国産・安価でかつ位置情報が自動的にクラウドにアップロードされるような小型GPSロガーの開発を目指します。

ロガーの開発が成功し、課題が解決した際は、栃木県はもちろん、全国的なカワウ被害の減少に一手を打つ手助けになるものと考えています。

プロジェクト会議掲示板

【第1回】議題報告書

【内容】
課題投稿文にも書いてあるように、カワウの被害が減っていないこと、県内、さらには他県との協力体制をつくっていく必要があることを共有しました。
今回の打合せでは、バイオロギングソリューションズ株式会社様から開発中の製品やカワウにカスタマイズする場合の仕様について説明をしていただき、大学関係者、県関係課の方と意見交換をしました。
目的①:SIMを用いたGPSロガーによる広域的なカワウの飛行データの取得
目的②:漁協にとって有用なカワウ飛行データの取得(営巣地などに関する正確な位置データの取得等)

【仕様】
GPSデータ(位置情報)などを定期的に計測し、LTE-M通信規格を用いてそのデータをクラウド上に送信ができる太陽光発電機能付きGPSロガー。

○重量:カワウの平均的な重量の3%以内の重量に抑える。

○形状:方形ではなく、特に前方は流線形が望ましい。(鳥の安全性、遊泳抵抗)

○防水性:カワウの能力的に50mほど潜ることが可能だが、地形的な問題から実際は15mほどの水圧に耐える必要性がある。

○装着方法:ハーネスによる(取付け穴有り)

○アンテナ:外部取付ではなく、内蔵が望ましい。

○計測項目:位置情報や電圧のほか、高度があると望ましい。

○計測頻度(GPSログ):
・1日あたりで考えた場合、バッテリー保持の関係上、通常1回/2時間となるが、カワウが根城に戻る時間帯(夕方)やアユを食べに移動する時間帯(早朝)に集中させることが望ましい。
・通年で考えた場合、アユの放流~漁解禁(4~6月)は比較的高頻度で計測し、それ以外の時期は頻度を下げて位置情報等を計測するプログラムを組んでおくことが望ましい。

○送信頻度(GPSログ):特定のエリアに入ったときだけ高頻度でサンプリングを行い、特定の端末にアラートを流すことなどができると望ましい。

【今後の予定】
次回の会議では、第1回目会議の意見をもとに、バイオロギングソリューションズ(株)様より再度仕様案を示してもらい、議論を行う予定です。

【第1回】議題報告書のみんなの意見
【第1回】カワウ対策GPSロガーの開発・実証実験に向けて

バイオロギングソリューションズ株式会社様から御紹介のあった開発中の製品をもとに、カワウ対策を進めていくにあたって必要なGPSロガーの仕様について議論します。
また、それを用いた実証実験も視野に入れて検討していきます。