プロジェクト

釣り人参加型のカワウ飛来調査プロジェクト(調査アプリの開発)

「日本製カワウGPSロガーを開発し、全国のカワウ対策を手助けするプロジェクト」の課題ページ内での議論において「カワウを発見・通報する仕組み」に関する提案があり、このことについていくつかの意見や提案がなされてきました。
さらに、既に進行中のプロジェクトであるGPSロガー開発・実証の審査会においても、審査委員の方々から「ロガーだけでなく、目撃情報をデータ化することによってもカワウの飛来状況を把握できるのではないか」という意見がありました。
GPSロガーは装着したカワウの”正確”な飛行履歴を取得することができますが、カワウを捕獲して装着する必要があるため、多くのデータを集めるには限界があります。
一方で、カワウを発見・通報する仕組みは、取り扱いを容易にすることで多くの方の協力により”多数”の飛来情報が取得できるため、GPSロガーによる調査との相乗効果によりカワウ対策につながるような情報収集に非常に役に立つと考えています。

カワウ対策は漁協のみならず、余暇において釣りを楽しむ一般の方々にとっても関心が高く、多くの協力が期待できることから、こうした方々の協力を得るための仕組みや運用等をぜひプロジェクトで検討していきたいと考えています。

プロジェクト会議掲示板

【第1回】議題報告書

令和4年4月25日に実施した第1回ミーティングの内容は以下のとおりです。

○プロジェクト趣旨説明
・内水面漁業のカワウ被害額は1億円とも言われており、H26からは国費を使ったプロジェクトも発足するなど重大な問題と捉えられている。
・県内においても、毎年1,000万円以上をかけた対策をしているが、カワウの数は減っていない。
・別プロジェクトで取り組んでいるGPSロガーが上手く行けば、1羽の広域的な動きをデータとして取得することが出来るため、漁協間の意識・情報共有に役立てたい。
・迅速な駆除対応のためには、群れの情報やリアルタイム性が必要となる。現在はアナログな手法で調査をしているが、地域・時間の偏りがあり網羅的ではない。
・そのため、釣り人等目撃者が簡単に情報を投稿出来るアプリがあるとよいと思った。
・他県では、専用のサイトに写真を投稿しAIで判定することが出来るシステムあるが、利用者は少ないようだ。

○課題説明を受け、以下の意見が出た。
・鮎釣りをする釣り人は、高齢の方が多い。LINEであれば使える人が多い。また、リアルタイム性が重要。
・投稿にあわせてアラートが鳴り、意識の高い漁協の方が駆除に動ける仕組みもあると便利。
→ 例えば、30羽以上の報告を受けたらすぐに追い払いに向かう、その日のうちにテグスを張る等の対策を講じるという活用イメージ。
・写真だけでなく動画も投稿出来るとインパクトもあり、効果的な取組になりそう。他の投稿者がどんな活動をしているか知ることもやる気につながる。
・黒い鳥なので山が背景になってしまうと認識が難しいことから、AIの活用は難しいのではないか。群れの数もだいたいが把握出来るだけでも有効であり、厳密な羽数は問題ではない。
→ 写真や動画に加え、発見した人が①10羽以下 ②11~30羽 ③31羽以上のような区分で数やどの方向から飛来したか(どの方向に逃げたか)を報告するイメージ。
・利用者を増やすにはインセンティブ(ポイント制、プレゼント等)があるといいのでは。
・対策時期のポイントは、アユの産卵期(10月頃)と放流時期(3月から5月頃)。

【第1回】議題報告書のみんなの意見
【第1回】第1回カワウ投稿アプリプロジェクトMTG

課題整理等を目的に、第1回MTGをウェブ会議で実施しました。
結果は本サイトでも共有いたします。